・・・14人の住宅作家と建築屋が本音で語る家づくり・・・
 
▼ 2019.11.21 Thursday:「軽井沢について思うこと」(連載 その12)
詳細は後述することにして、断熱と気密についての関係は比例関係にあると考えるとわかりやすい。
 断熱性能を上げれば上げるほど、それにつれて気密性能を向上させるべきだと覚えておけばよい。
 断熱と気密が悪い一般的な家では、冬に室内温度を20数℃にしても、表面温度を室内温度と同レベルに保つことは難しく、場所や部位によっては10数℃も差が出てしまうこともある。
 表面温度が室温より低いと、冷やされた空気が低い床側に潜り込み、室内の高低で温度差を生じ、不快な気流を感じてしまう。
 当初から高断熱・高気密にすることが、温度ムラの少ない快適な室内空間をつくる入口になるのは間違いない。

 さて、軽井沢の話に戻るが、ここ数年で建築された別荘の多くは温熱環境的配慮に欠けている。
 そもそも避暑地として栄えてきたため、夏のことだけに特化すれば良かったのだ。
 森に囲まれた別荘地に立つ建築物は、そもそも木立に日射は遮られ、日射により室内に太陽光が差し込み、熱がこもることもない。
 もともと断熱気密性能に乏しい建物は、当然外気温に左右され上がったり下がったりを繰り返すため、建物の外気温と室温は、時間差があるものの連動して同様の曲線を描くため、室内にいても夏の軽井沢の気候を堪能できることになり、この地で温熱環境技術が浸透しなかった。

 今時、これで良いのかと思うのだが。

Posted 17:00|No.3933|清水康弘よりcomments(0)
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▼ 2019.11.14 Thursday:「軽井沢について思うこと」(連載 その11)
 「頭寒足熱」
 足元がポカポカ暖かく、頭の周辺は心地よい温度。
 昔から快適にさらに頭をスッキリ働かせるのには理想的とされる室内温熱環境とされてきた。

 しかし、昔ながらの木造スカスカ住宅の冬の住まい方といえば、隙間ヒューヒュー、足元寒々、頭の周りは暑くなる不快な空間である。
 一方、夏は地球温暖化の影響で、外出するのも危険なほど高温が続き、今までの夏とは異なる呼称をつけたくなるような炎暑が続く。

 このように時代遅れの住宅技術と気候変動が相俟った中で、居室内で「暑い」「寒い」と感じる快適性の指標とはどのようなものか。それは、

 1.空気の温度
 2.空気の湿度
 3.人体周辺の気流速度
 4.室内の表面温度
 5.人の活動量
 6.着衣量

の6つと言われている。

 温度や湿度、気流については何となくイメージがつくが、表面温度とは聞き慣れない言葉ではないだろうか。
 室温や湿度が快適域であっても、床、壁、天井の表面が冷たいと放射で熱を奪われ、寒さを感じる。例を挙げると、真冬に大きな窓から冷気が伝わってきて、背中が「ゾクッ」とするような感覚を経験したことがあると思う。
 また反対に夏は冷房を効かせて室温を下げても床・壁・天井の表面温度が高ければ、表面から発する熱気が伝わり暑さを感じる。
 人の活動量や着衣量については、言わずもがななのでその調整は人それぞれだが、環境側の4要素については建築的な手法で整えることは十分可能である。

 この4要素を整えるには、建物の断熱性能と気密性能を高めることが必須となる。

Posted 17:43|No.3931|清水康弘よりcomments(0)
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▼ 2019.11.11 Monday:「軽井沢について思うこと」(連載 その10)
 軽井沢の別荘群の中には、デザイン性に優れた名建築も数多く存在する。
 しかし残念なことに、温熱環境に言及すると相当レベルが低い。
 日常的に人が暮らさない別荘は、朽ち果てるのが早い。理由は漏気や熱橋などの原因で起こる結露が主因と考えられる。

 この話題については後に書くことにして、最近になり認知度が向上してきたパッシブデザインやパッシブハウスについて考える。
 パッシブデザインとは、建物の在り方に工夫して建物周辺の自然エネルギー(太陽、風、地熱)を最大限に活用・調整して建物内部の快適性と省エネルギーに寄与する建築設計手法のことを言い、断熱性能、日射遮蔽、日射熱の利用、自然風利、昼光利用といった5つの設計項目について最適解を導き出すことが求められる。

 一方パッシブハウスという名称で注目されたのは、欧州型の高断熱住宅をモデルに普及してきたものである。
 パッシブデザインは断熱性能と地域性や周辺環境をバランスよく工夫した家づくり、パッシブハウスは断熱性能に特化した家づくりとイメージしておくとわかりやすい。

 また両者の共通点としては、燃費性能や省エネルギー性を目標にしていることである。
 ただ気を付けなくてはならないのは設計事務所によっては技術水準や志向性がバラバラなことだ。

 シミュレーションや計算を行い、理科的なアプローチを駆使する少数派の設計者もいるが、何となくイメージだけで捉えたがる設計者が多く、本来のパッシブデザイン設計から齟齬が生じる場合が多い。

 見た目は良いが、耐久性が悪く、燃費が悪い別荘。そろそろ卒業したいものだ。


Posted 17:12|No.3930|清水康弘よりcomments(0)
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▼ 2019.11.10 Sunday:「旭川東高同期会」
 昨夜は高校の同期会がありました。
 東京在住の方々、札幌、旭川から71人が宴に集まり、楽しい時間を過ごしました。

 大手製薬会社の元札幌支店長の同期生が言うには、同期の中で医者になったのは90人とのこと、実に5人に一人がDoctorということになります。
 そんな中で僕は相当異色のようです。

 北海道にいれば医者には困らなかったですね。

 そう言えば、12月に叙勲を受ける人がいました。凄過ぎる!

Posted 17:11|No.3929|清水康弘よりcomments(0)
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▼ 2019.11.01 Friday:「軽井沢について思うこと」(連載 その9)
 弊社が施工した軽井沢南ケ丘パッシブハウスが、パッシブハウスジャパン(PHJ)主催のECO-HOUSE AWARD2019のパッシブハウス部門優秀賞を獲得した。
 「森と鳥と人がいつまでも暮らせる家」をコンセプトに設計されたこの住宅の最大の特徴は、何といっても日本国内屈指と言えるほど超高断熱性能を誇ることだ。

 また設計者でオーナーでもある菊地様ご夫妻がパッシブハウスのメソッドを発信するために「森のカフェ」を併設。訪れた人に気軽に体験していただき、本当の意味での豊かな暮らしを再考する場となっている。

 そもそもパッシブハウスとは、厳しい燃費の基準を乗り越えた家のことで、断熱材や高性能な窓、熱ロスの少ない換気システムなどを駆使して、寒さや暑さをそれほどガマンしなくても快適さを生み出す家のことだ。

 日本の家の温熱環境はヨーロッパの先進国に比べ30年遅れていると言われている。
 そこで立ち上がったのがドイツに留学、フライオットー設立のILにゲスト研究員として滞在、ドイツ・アイルランドの建築事務所にて省エネ施設やパッシブハウスの設計プロジェクトに携わった経験がある森みわ氏だ。
 2009年に帰国した同氏は設計事務所キーアーキテクツを設立。同年8月に完成した鎌倉パッシブハウスが国際パッシブハウスデザインアワードを受賞し、その後日本国内の住環境の改善とパッシブハウスの普及啓発を図るために一般社団法人パッシブハウスジャパンを立ち上げて現在に至っている。

Posted 12:57|No.3927|清水康弘よりcomments(0)
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▼ 2019.10.23 Wednesday:「南荻窪の家」
 堀部安嗣氏が設計し、弊社で施工させて頂きました「南荻窪の家」。
 10/19(土)発売の「新建築住宅特集11月号」に掲載されました。

 意匠と性能が融解する利他的建築は、住まい手のみならず、通りがかりの人まで魅了しています。

 弊社ホームページの施工事例でも紹介しております。
 こちらもぜひご覧ください。

 「意匠美と性能が溶け合った利他的建築」

Posted 12:39|No.3926|清水康弘よりcomments(0)
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「つくり手の会」のメンバーです。「本当の家づくり」を本音で語ります。
(2016年2月2日撮影)