稽古後の酔研での美味い酒と肴は、文句無しに最高である。 しかし、いつでも同様に最高かというと、その限りでもない。 微妙な上がり下がりがあるのだ。
また稽古も、いつも最高の出来栄えとなるとは限らない。 指導する側と受ける側の調子やメンタリティーの具合もある。 カリキュラムについても予定に沿って一辺倒にこなすだけでは不十分だ。 微妙な阿吽の機微を感じ取り、柔軟に対応し、「最後の稽古」として相応し いものにしなければならない。
かつて私は「最後の稽古」と時折に説いていた。 稽古は、また明日やればいいというだけのものでは、決してない。 今日を限りの心算で行い、その日、その時を悔いを残さぬよう全身全霊で臨 むのだ。 それでこそ、結果が付いてくる。
酔研でも、仲間と自己と酒と肴の調和を計り、絶妙の調和が取れたときは、 例え短時間の研究会であっても至上のものとなる。 いつも、目録(決してメニューではない)と精魂込めて睨めっこし必勝を期 すのだが、今一の時もままある。 呑みが足りないのか?肴と合っていなかったのか? いつも自問自答するが、もしかして足りないものはそんな瑣末な事ではない のかも知れない。
そうだ!「末期の酔拳研究」の覚悟なのだ。 ここは酔研会場だ。何をか言わん。 暫くの間に不覚を取っていたものか。 どうやら人の魂にも脂が付くようだ。 私の魂にも・・・。
今日も最高であった・・・。 決してエイヒレがヤマであったことなどは微塵も問題ではない。 しかし! 覚悟した私には、次回は更に最高であろうと断言する! |